こちらのブログでご紹介したTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)について、2025年2月現在の最新情報をお伝えします。

TNFDアダプター企業の増加について

TNFDは2024年12月中旬にウェブサイトの情報を以下のように更新しました。

TNFDに登録されたTNFDアダプター(TNFD提言に沿った情報開示を表明した企業)が2024年10月時点で500社を超え、それは2024年1月にTNFDアダプターが初めて正式に公表された時の320社より57%の増加を示しています。アダプター企業の本社の所在地は25の新興国を含む54の国と地域にまたがり、そのうちアジアと太平洋地域は236社で、全体の47%を占めています。

出典:TNFD Adopters – TNFD

セクター別ガイダンスの発行について

2025年1月23日、TNFDは、新たに以下の4つのセクターについてセクター別ガイダンスをリリースしました。(TNFDのセクター定義はSASBのSICS業界に従っています。)

  • アパレル・テキスタイル・フットウェア

  • 飲料

  • 建設資材

  • エンジニアリング・建設・不動産

【これまでにリリースされたセクター別ガイダンス】

  • 金属・鉱業

  • 電力会社及び発電業者

  • 化学

  • 食品と農業

  • 石油・ガス(探査・生産、中流、精製・マーケティング、サービスを含む)

  • 金融機関

  • 林業・パルプ

  • 製紙

  • 水産養殖

  • バイオテクノロジー及び医薬品

  • 食品と農業

現在、セクター別ガイダンスのドラフトとして、漁業、海上輸送及びクルーズライン、水道事業及びサービスの3つのセクターについて公開されており、企業からのフィードバックも募集しています(2025年4月4日まで)。 

尚、セクター別ガイダンスはあくまでLEAPと共に利用するように、そしてまだセクター別ガイダンスが発行されていない業界については、発行されるまではLEAPを参考にするようにTNFDはアドバイスをしています。

参考:Publications – TNFD, TNFD issues new sector guidance

これまでに発行されているセクター別ガイダンスと、ドラフト検討中のものを合わせると、SICS業界の約半分が網羅されていることになります。全てのセクター別ガイダンスは現在のところ英語版のみの発行となっています。

GHGの排出量とその影響を軸に公開要件が組み立てられているTCFDとは違い、TNFDは考慮すべき指標が多岐に渡り、また業界によっても考慮点が違い複雑です。その分、セクター別ガイダンスは重要な参考資料となっているので、その発行進捗もエコベネでは追っていきたいと思います。

無料のeラーニング、Leaning Labの公開について

2025年2月18日よりTNFDは、TNFDについて学べる無料のLeaning Labのサービスを開始しました。アカウントさえ作成すれば、すぐに学習を始めることができます。英語ですが、eラーニングで深くTNFDについて学ぶことができます。使われている英語は平易で、動画の英語も聞き取り易いです。ボリュームがありますが、段階ごとに整理しながら学べる工夫がされています。企業としても、個人としてもアカウントは作成できます。お勧めです!

参考: Learning Lab – TNFD